グリーンペイント スタッフのブログ

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カテゴリ: 2019年 住宅塗装

グリーンペイント寺沢です


2Fの塗装も終わり、残りの足場を解体して1F木部の塗装に移ります。
残りの足場も解体
回転型窓の塗装ではこのように2回に分けて足場解体をする必要があり

自社足場で組み立て解体を行える環境が整っていないと

この作業を外注足場業者に依頼した場合、高額な足場単価となり

塗装工事全体の工事金額を押し上げてしまうことになります。
1F窓の塗装を始めます
1F窓も2F窓と同じ状態です
1Fの窓も2F窓と同様に未塗装部の劣化が進み灰色化しています。
南西面の窓は灰色化まで劣化が進行しています
木繊維の断裂が発生しています、このまま未塗装を続けると木材腐食が始まります。
木部は断裂箇所が埋まるまで塗装を繰り返しました
今回の塗装工事では木材の劣化が著しく、耐久年数の過ぎてしまった

造膜型木部塗膜の表層を貫通して、水の浸水を繰り返していた状態で

放置すると交換するしかなくなる木材腐食の一歩手前でした。
マクロ表層がこの状態になるまで厚みを付けました
既存の塗装は剥がせるだけ剥がし、新たにメーカー期待耐候性が10年の

オリンピックステインマキシマムを塗装しました。

既存塗装膜を剥がしている箇所もあり、劣化した木材表面だったので

劣化具合によっては箇所により4回塗装する必要もあり、最終的に木材全面で

上の写真のような塗膜に隙間の無いフラットな状態で仕上げました。
玄関と浴室は白色で塗装
玄関扉と浴室(室内側)だけが白色仕上げとなっています。
塗装前にゴムパッキンは外しておきます
玄関扉のゴムパッキンはパッキンの入っていた箇所や、細かい隙間が塗装出来なく

なるので塗装前に外しておきます。
隅々まで塗装出来ますね
塗装乾燥後にパッキンを復旧します
塗装後にパッキンを復旧します。

パッキンが入ったまま塗装すると、養生していてもパッキンに塗料が

付いてしまうこともあり、美観上もパッキン取り外しの方が良いですね。
多機能型水性塗料では必ず発生するようで
界面活性剤が滲みます
上の写真2枚は木部塗装後に降雨があり、その際に流れ出した界面活性剤です。

最近の塗装工事で問題となっているこのシミ、原因は高機能化した塗料で

高機能にするには元来の塗料に各種成分を配合する必要があり

その配合物をうまく混合する際に、界面活性剤が必要不可欠となり

高機能型塗料=各種成分配合=界面活性剤を多く配合、という形になるそうで

食器洗剤等に含まれているのと同じ、界面活性剤が塗装後に表面に浮きだします。

この現象は日本国内の大手塗料メーカーでも起きていますが

米国PPG社製のオリンピックステインマキシマムでも同様に発生することから

高機能型水性塗料には付随してしまうようで

このシミは降雨の度に流れ落ち1~3回程度の雨でほとんどなくなります。

このシミを出さないよう過去に主流だった汎用塗料を使うか?

一時的なものなので新型の高機能塗料を使うか?


写真撮影後1週間後に再度伺った時にはすでにこのシミは流れ落ちていたことから

グリーンペイントではお客様へ事前説明したうえで新型高機能塗料を使います。

せっかくの塗替えなので高機能、高耐久性という特性は外せません。


この度はグリーンペイントへ工事ご依頼頂き誠にありがとうございました!!

グリーンペイント寺沢です

外壁絡みの塗装が終わったところで2F部分の足場のみ解体します。
2F部分の足場のみを解体する
スウェーデンハウスの窓は回転式になっていてグルンと一回転します。

足場があると窓が足場に当たってしまい完全に開くことが出来なくなり

塗装出来ない箇所が発生してしまいます。
回転窓をまわすことが出来ます
写真のように窓を回転させていくと、足場があるときには塗装出来なかった

箇所が現れます。
窓の角度で死角が出ます
死角なく塗装します
新築時と前回塗替え時という2回の塗装作業が過去にあったわけですが

新築時は設計上の観点から塗装箇所は決まっていたと思います

しかし、木材なので未塗装で長い期間放置しておくと思いもよらない

劣化が進行していることもあります。
未塗装部は劣化が進んでいます
前回塗装時には、窓を閉めた状態で塗装していたようで

未塗装箇所の劣化が凄まじく、木材風化の進んだ灰色化まで進行している。

このタイプの窓は室内側になる面もあり、室内側は内部用クリヤー塗装仕上げ

となっていて、外側塗装との間隔とでもいうか、その部位は未塗装。
風化が進み灰色化しています
劣化が進むと木材の繊維が断裂してひび割れが多発します。

新築時に未塗装箇所なので、塗替え時にも塗装しないという発想は

このような酷い劣化を招きます。

灰色化まで進んではいますが、木材腐食にはなっていなかったのが良かった

ボソボソに崩れている状態ではないので、この状態で木材専用塗料を塗装することで

今後の劣化は軽減することが出来ます。
木繊維の断裂まで進行しています
今回の塗替えでは外部の劣化を受ける未塗装部位は全て塗装します。
プラスチック類も劣化が進行します
その際、樹脂製の変色が始まっている換気口や、木部との取り合いにある金物

どうしても異種の材質を組み合わせると隙間ができ、その隙間からの浸水が

予想されるので、そのような箇所も木部用塗料で塗りつぶしてしまうことで

今後の劣化を予防できます。

また、付属金属や樹脂類は一般塗料との相性が良くないので

接着用プライマーを事前に塗装しておきます。木材下場に塗り残しがある!
木材のせまい隙間、下端部位が塗装されておらず雨水の浸水が発生しています。
刷毛先を利用して奥まで塗る
このような狭い隙間でも未塗装にしておくと、そこから劣化が周囲に広がります。
下場もしっかり塗っています
水は浸透性が強いので浸水予測箇所は塗膜でコーティングしておきます。
未塗装部位の劣化が進む
このような未塗装箇所は
劣化予想箇所は全て塗装します
3回塗装して塗膜厚みをもたせることで経年劣化耐えることの出来る

塗膜を作ります!

グリーンペイント寺沢です。


外壁は下塗りシーラー、欠損部補修、あいじゃくり隙間埋めまで終わっているので

中塗りを塗装するのですが、厚別東住宅の外壁は上と下とで色が違います。
外壁上部中塗り
外壁下部中塗り
色違い中塗り塗装後の指定色上塗り。
外壁上部上塗り
外壁下部上塗り
上部は3部艶クリーム系色仕上げ
外壁上部塗装完了
下部は3部艶特濃紺系色仕上げ
外壁下部塗装完了
続いて屋根の上塗り塗装ですが、屋根の形状は緩やかな勾配

そして横張りトタンということもあり、とても時間のかかる屋根塗装作業となります。
横張りトタンの隙間を塗装
横張トタンは上のトタンと下のトタンを噛み合わせたような形状になっていて

噛み合わせ部の隙間があり、その隙間には奥行きがあるので

刷毛を奥まで突っ込んで塗っていきます。
隙間奥まで塗装すると数分後にこのようなダレが発生します
すると、数分後に奥から塗料が流れ出てくるんですよね。

急勾配ならばもっと早く流れ出てくるのですが、緩い勾配の場合は数分かかります。
乾燥前にダレを直す
流さないで塗ればよいのでは?とお思いになるかもしれません・・・が

噛み合わせ内部はトタンがゴチャゴチャ?(語彙の少なさの表れ^^;)した構造に

なっていて、しっかり塗りこむと必ずと言っていいほど流れます。


流れない綺麗な塗装=噛み合わせ内部に塗料を少なめに塗ると流れない

横張トタンをサビないように塗る塗装=噛み合わせ内部にたっぷり多くの塗料を塗る

私の塗装経験上ではこのような理解となっています。

なので数分後に流れた塗料を直していくという工法を取っています。
隙間までしっかり塗装しています
隙間を写せるようにカメラを操作できませんでした(;^ω^)
横張トタンの隙間に溜まった雨水
雨が降るたびにこんな感じで噛み合わせ隙間に水が溜まり
雨が降るたびにこんな感じで溜まります
なかなか蒸発しないので横張トタンは通常トタンよりもサビが発生しやすい。

流れないよう綺麗に塗る塗装方法の1・5倍位作業労力のかかる

横張トタンの奥までしっかり塗る塗装方法でグリーンペイントは施工しています!
屋根ハイソリッドシリコン塗装完了
屋根ハイソリッドシリコン塗装完了。
足場ネットを外します
外壁、軒天井、破風、屋根が塗装完了し残るは木部のみとして

足場塗料飛散防止ネットを外します。


続く・・・

グリーンペイント寺沢です


厚別東住宅の続きになります。

木部処理と並行しながら外壁、その他塗装を進めていきます。
窓廻り塩ビ鋼板
スウェーデンハウス木部周りには塩ビ鋼板製の水切りが付いています。
よく見ると端部がおかしい
塩ビ鋼板の耐久性は、トタンなどと比べると高いのですが

鋼板に塩ビシートを貼り付けている物なのでシート端部などは

構造上隙間が出来やすく
塩ビシートの下でサビが広がっている!
シート下でサビが広がっている場合もあります。
塩ビ鋼板と付着するプライマーを塗る
また、塩ビシート自体も表層から劣化して、シートが割れたりすると

内部に水が入り酷い劣化に繋がることもあるのでメンテナンスは必要です。

塩ビ鋼板にそのまま塗装するとシート内の可塑剤が塗膜上に滲み出したり

密着性の悪さから塗装膜剥離が起きることもあるので

塩ビ鋼板への密着性が高くブリードを止めることが出来るプライマーを塗装します。
外壁に下塗り弱溶剤エポキシシーラーを塗る
外壁の下地処理後は下塗りシーラーを塗装。

厚別東住宅の外壁は中間から上下が色違いになっていて

今回の配色では下に特濃紺色を選定されたことから

水性塗料ではいろいろな問題が想定されるので、弱溶剤系の塗料を選定しています。
サイディング端部の欠損
サイディング下場の小口から吸い上げた水分による欠損が多数発生しています。

縦張りサイディングは特に下場小口を念入りに塗装しておかなければ

このような欠損が進行してしまいます。
外部用パテで形成します
シーラーで表面を固着させてから外部用パテで形成します。
パテ表面は粉っぽいので再度シーラーを塗っておく
外部用パテは表面が粉っぽい?ような状態になり、そのまま中塗りを塗装すると

密着性が良くないのでパテ補修箇所はシーラー塗装しておきます。
軒天井は剥がれやすいので下塗りシーラーは必須です
軒天井も、既存塗装膜が劣化により表層が粉化していることがあり

軒天井塗膜剥離の原因になるので下塗りシーラー塗装は必須です。
屋根ブラック錆止め塗装完了
屋根は研磨処理後に黒色サビ止め塗装、横張トタンはトタン噛み合わせ部の

奥まで塗装する必要があるので、長尺トタンの1.5倍以上の作業時間が必要です。
既存シーリング箇所を屋根用シーリングで打替え
既存シーリング部を撤去して、新しく屋根用の高耐久シーリングを打ちなおします。
排気筒周りのシリコンシーリング
高圧水洗浄作業で剥がれたのか?それとも自然に剥がれたか?は不明ですが

排気筒周りの既存塗装が剥がれています。
前回は未処理で塗装したようです
排気筒や換気口廻りなどにはシリコンシーリングが施工されていることが多く

処理をしないでそのまま塗装すると写真のように簡単に剥がれてしまいます。

シリコンシーリングは雨などで油が滲み出すようで、上の剥がれた写真でも

シリコンシーリング廻りの油が滲んだ箇所も同様に剥がれていますね。

【シリコン処理は確実に行わなければいけない】という事例でした。^^;

グリーンペイント寺沢です


厚別東住宅施工の続きです。
水性オリンピックマキシマムソリッドタイプ
下地処理が終わりようやく塗装が始まります。

既存塗装膜に溶剤型オリンピックステインの造膜タイプが使われていることから

その上に塗る塗料の選定に悩みました。
カラーによって缶のラベルが違う?
木部塗料を取り扱う各塗料メーカーに現状を説明すると

溶剤型オリンピックステインの上に塗装することは出来ない+保証しないという返答

他社製品なので当然そのように言われるのですが、特に溶剤型のオリンピックステイン

というのが厄介なようで、木部用水性塗料が既存塗装膜であれば

それほどシビヤに他社メーカーもはねのけてこなかったような印象を持ちました。

そんな難航した塗料選択の中で唯一!

溶剤型オリンピックステインの上に塗装出来ます!とホームページ上で公表していたのが

水性オリンピックステインマキシマムソリッドでした。
剥離した部分をタッチアップします
メーカーへの直接問い合わせで確認がとれました。
※溶剤型オリンピックステインへ適合しない塗料の剥離は過去に何度も
見ているだけに恐ろしい|д゚)

まずは既存塗膜が剥がれて木部が露出している所へのタッチアップ塗装。

これには2つの目的があり、1つは塗装膜厚の確保、マキシマムは2回塗り仕上げ

ですが既存塗装があるところとの仕上げ質感が変わるのを防ぐ目的
タッチアップ後には木のけばが立つ
もう一つは、木材のけば立ちを誘発することです。

高圧水洗浄後の酷いけば立ちは1回目の研磨で落としましたが

落ち切らず研磨によって潰れていたけばが塗料の乾燥と同時に起き上がります。
けばを再度研磨するとフラットになります
その起き上がったけばを2回目の下地処理研磨で落としてやると

その後は何度塗っても、もうけばは立つことが無くなります。
タッチアップ1回目の木の表層
2回目研磨後には研磨の粉が沢山ついているのでこの粉は清掃します。
窓枠には構造上の沢山の隙間がある
スウェーデンハウスの外装木部は取り外しが前提のもとに設計されているのでは?

などと思えてしまうような取り付け方や、隙間が存在しています。

上の写真なども厚み2.5cm位の板が窓枠木部に被せるように取り付けられていて

その隙間が大きくなっているようです。
埋めて良い隙間は全て埋めて防水性を高める
隙間の小さい所や、大きいところがあるところから木材伸縮率などを計算して

設計的に作られた隙間ではないように見えます。

スウェーデンハウスの工事事例で、この厚み2.5cm位の板を経年劣化から

交換する工事もあるようでメーカーとしては木材が腐ったら交換なのでしょうか?

塗装工事においてはこのような隙間は木材の表層を塗装して防水性能を上げても

隙間から入った水が塗装されていない木材裏側から浸水すると、まるで意味の無い

塗装工事になってしまうので埋めても支障のない隙間はシーリングで埋めます。
木と外壁の隙間も大きく開いている
同じことなのですが外壁サイディングと木材の取り合いにも同じような隙間が空いていて
この隙間から木の裏側へ浸水している
この隙間から間違いなく木材裏側へ水が染み込んでいる訳で
木材裏側からの腐食
長期間このような状態が続くと上の写真のような木材の腐食が進行します。
この隙間も塞いでおきます
塗装前にこのような隙間は全て埋めておきます。

厚別東住宅は築年数20年前後で新築時は設計上やむを得ませんが

築10年目あたりで行われた塗替え工事での施工内容により

築20年目の劣化状態が大きく変わります、今回の築20年目の塗替えで

このような隙間を埋めずに塗装した場合、確実に築30年目の塗替えでは

高額な外装木部の交換工事が必要になると思われます。
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