グリーンペイント寺沢です


グリーンペイントの主力工事の一つである屋根塗装。

札幌での屋根塗装はほぼ全てトタン屋根になりますが

そのトタン屋根の中でガルバリウムという材質のトタン屋根があります。

通常のトタン屋根と違いガルバリウム屋根は

アルミと亜鉛の合金を表面にメッキ処理したものでトタン屋根と比べて

高い耐候性を持っており非常にサビにくい屋根材であります。


通常のガルバリウムは独特のスパングルがあるため

一目見ただけではっきりわかります。

無塗装ガルバリウムの場合は特有の艶があるシルバー色をしており

鱗?が重なり合ったような模様があり

端末にはシリコンシーリングが施工されていることが多いです。


耐候性が高くサビにくい良いことだらけの建材なのですが

そんなガルバリウムでもやはりノーメンテナンスとはいかず経年によって

錆が発生してくるので塗替えが必要になります。


ガルバリウムは通常の屋根用塗料では密着性が悪く

剥がれてしまうことがあるということを知識としては知っていましたが

該当する実物を見たことは無く今回見積りで伺った屋根が

まさにガルバリウムに専用プライマーを使用しなかったこと?が原因か(推測ですが)

屋根の広範囲で塗装が剥がれた状態になっておりました。
広範囲に細かい剥離が発生

屋根の塗替え見積り依頼だったので色々考えました

確実な方法は既存の塗装膜を全て剥がすことなのですが

ディスクグラインダーで削り落とす方法は・・・

既存塗装膜を削る際にガルバリウム板にとって最も大切な亜鉛とアルミのメッキ層まで

削ってしまう可能性が高く、そうなるとせっかくの高耐久トタンが台無しで

メッキ層が削られ下地のスチールが露出したガルバリウム板は

いともたやすくサビだらけになってしまうでしょう。。。
剥離した塗装の下にはシルバー色の

また、確かに既存塗装膜は剥がれているのですが全てが剥がれているかというと

そうでもなく、強めに密着している箇所もあり浮き塗装膜のみ除去し

適合プライマーを塗装してそのまま通常屋根塗装という方法

塗装後1、2年は良いがさらに数年経った後にどのようになっているか

分からなくリスキーな工法になるので却下。
ガルバリウムは剥がれます

お客様へはガルバリウムの特性を説明したうえで

あえて今は施工を行わずに数年から数十年経ってガルバリウム板に

白サビ(初期に発生するサビ)が発生したあたりでガルバリウムの特性が

失われたと判断し、それからは気兼ねなくディスクグラインダーで

既存塗装膜を全て撤去し、ガルバリウム適合プライマーを塗装してから

通常の屋根塗装を行うのが最もお金を無駄にしない方法ではないでしょうか

とご説明させていただきました。
適合プライマーを塗装しなかったことが原因か?

既存塗装膜を全て剥がしてから適合プライマーを塗装

それからの通常屋根塗装とは・・・

予算が大幅に上がり、もしかすると屋根の張替え工事と近い工事金額になるようであれば

屋根の張替え工事のほうがお勧めかもしれません。
シリコンシーリング上も無処理での塗装為はがれている

ガルバリウム鋼板の特性をきちんとお客様に説明して、まだ塗替えは必要ではないと説明

または塗るにしても適合プライマーを使用しておけば剥がれることもなく

お客様が支払う後々のメンテナンス費用も大幅に抑えることが出来たことを考えると

工事に関わる責任を軽く考えてはいけないとあらためて思いました。