グリーンペイント スタッフのブログ

仕事、趣味など、ちょっとしたことです。 以前のブログはこちら→http://green-p.biz/blog-ts

2020年11月

グリーンペイント寺沢です


11月中旬は石狩市住宅の施工が始まりました。
石狩市住宅
11月中旬は、雪がちらほら降り始める時期になりますが

天候、気温的にも札幌近郊では塗装工事ができるギリギリのラインです。

石狩市住宅は複層ガラス内部に結露が発生している為、ガラス交換工事

と塗装工事をセットで行います。
複層ガラス内部の結露
ガラス下部に結露が多い
樹脂サッシに使われている複層ガラスは、ガラスを何層か組み合わせ

その空間に不活性ガスを入れて遮熱効果を高めているガラスですが

この複層ガラスにも耐用年数というものが設定されていて

その耐用年数を過ぎるとガス層に空気が入り込み、結露や

ひどい場合は結露水分が凍結して、ガラスの破損なんてこともあります。
新しい窓ガラス
今回は樹脂サッシはそのままで、ガラスのみの交換工事です。
複層ガラス
複層ガラスの端部
複層ガラスの端部はこんな感じで処理されていて

このシール層が断裂してガス層に空気が混入してしまうようです。
LOWーE遮熱ガラス
オレンジ色っぽく見えるのはLOWーEガラスという断熱、遮音性を

高めたガラスで、現在の新築住宅で多く使われている複層ガラスです。
窓廻はシリコンオイルで汚れています
緑苑台住宅は、外壁が金属サイディングで各所にシリコンシーリングが

多用されています。

その為、樹脂サッシなどにもシリコンオイルと汚れが混ざったものが

こびりついています。
溶剤でふき取ると
シリコンオイルによる汚染跡は溶剤でふき取ると簡単に落とせます。
綺麗になります
溶解力の弱い弱溶剤を使用しても、シリコンシーリングの端部が

浮き上がりウネウネと波打っています。

シリコンシーリングがクリヤー色だから目立たないことをいいことに

薄く塗り広げて施工したのが原因で、弱い溶剤でも端部が浮き上がります。
各所にシリコン汚染が出ています
シリコンシーリングは塗料が剥がれる欠陥と、シーリング本体から滲み出す

オイルによる汚染もひどく、伸縮性も低いので動きのある所では

すぐ断裂します。

ガラス、室内水廻り以外に使用してはいけません、という使用制限を

メーカーに作ってもらいたいと思うほどです。
ステンレスに発生したサビ
けっこうサビてます
ステンレス製の換気口に発生したサビです。

このタイプの換気口単価から、サビやすいステンレスを使用していると思われ、

私が少年期に通っていた、地元の屋外プール手摺に使用されていたステンレスは

40年近く経過してもピカピカでした。

ステンレスは鉄にクロムを混ぜた合金で、クロム含有量が増えるとサビにくくなる

ようなものだったと記憶しています。

私の父親が金属加工の仕事をしていて、「含有率の高いステンレスは金属加工が

難しくなる」ということを言っていたので、換気口のような複雑な形状には

クロム含有量が高くないステンレスを使用しているのかもしれません。

シリコンシーリング処理
結果、このような建築物に付属する比較的複雑な形状のステンレス製品は

数十年経過するとサビが発生しやすくなることから塗装剥離を防止できる

プライマーを塗り塗装仕上げすることが望ましいと思います。
下塗り黒色さび止め塗装
下塗り、黒色さび止め塗装です。

仕上げ外壁色が濃色なので黒色を使用します。
中塗り後の上塗り
中塗り後の上塗り塗装になります。

中塗りも、上塗りも同じ濃色グレー系の色ですが

上塗りには黄色や赤色がより多く入っていて、同じグレーと言っても

ずいぶんイメージが変わるものですね。
古い樹脂サッシは丁番がだめになる
樹脂サッシの樹脂部もチョーキングしたり、表層からの劣化は進みますが

樹脂本体がボロボロになっているものは見たことがないので

30年以上の耐用性があると思います。

しかし、樹脂サッシの出初め、25年位前に製造されたサッシでは

押し開きタイプの開口部に使われている丁番が鉄製という問題があり
かなりサビが進行しています
このパーツは交換用部品がないそうで、このままサビが進行すると

最悪ちぎれ落ちることがあるようです。
外壁塗装後に窓ガラスを養生します
樹脂サッシを塗装します。

樹脂自体が塗料との相性がそれほど良くない建材なので

目荒らし研磨と密着用プライマー塗装は必須です。
玄関サッシも同様に養生します
玄関フードのアルミサッシも黒色がこすけていたので

同じ工程で塗装します。
樹脂サッシ塗装完了
外壁色に合わせて黒色サッシに塗装します。
施工完了です
足場解体作業です。


作業期間中に積もるほどの雪が降ったりしましたが

何とか安全圏内に工事を終わらせることが出来て

ほっと一安心です。
イメージがかなり変わりました










グリーンペイント寺沢です


手稲区曙住宅の続きです。
ハゼ付け根の隙間です
急勾配屋根の立ち上がりにハゼの隙間がありました。

トタンを曲げて立ち上げ加工している箇所なのですが

ハゼはそのまま立ち上げられなかったからか?切断したのまでは良いが

切断したのならば防水処理は必須です。
防水処理しておきます
ほとんどの屋根で、このような加工部位はシーリング防水処理されて

あるのですが、たまに未処理のままお客様に引き渡されている

ケースがあります。

小さな隙間なので、こんなところから浸水するのだろうか?と

思ってしまいますが、別件で曙住宅オーナー様邸の内部を

確認する機会があり、お話を伺うと、この急勾配屋根の下に当たる

吹き抜け階段の天井に漏水と思われるシミが多数あったことから

このような小さな隙間からでも漏水、雨漏りは発生します。

オーナー様がこのような欠陥を探し出すことは困難なことから

施工者の技術力、知識力、性質に任されてしまうのは恐ろしいことです。
破風板にも隙間ができています
破風板との取り合い隙間です。
シーリングで隙間を埋めます
漏水の可能性がある隙間は全て防水処理します。
金属サイディングのサビ
金属サイディングに発生しているサビです。

主に、雨のかからない軒下などに発生します。
研磨します
ぶつぶつした凹凸を残したまま塗装すると、短期間でサビが再発するので

凹凸が無くなるまで研磨処理します。
研磨処理後です
このような感じでサビによる凹凸を削り落としていきます。
サビ発生個所は赤錆色サビ止め
サビの発生個所には、下塗り全面さび止め塗装と違う色の錆止めを

タッチアップ塗装しておきます。

金属サイディングの軒下錆発生個所は、形状と環境的に

サビが発生しやすい箇所になるので、下塗りに2回塗りの

塗装膜厚がないとサビが再発しやすくなります。
黒色さび止めで外壁全面塗装します
錆止めタッチアップ乾燥後に、下塗りとして黒色の錆止め塗料を

金属サイディング面全面に塗装します。
中塗り塗装
上塗りとは色を変えて中塗りしています。


曙住宅は私が担当する予定の工事だったので途中までメイン作業を

行っていたのですが、同時進行していた北区太平住宅の

木製手摺復旧作業の難易度が高く、付きっきり状態になり

作業写真がここまでとなってしまいました。


この度はグリーンペイントに工事ご依頼いただき

誠にありがとうございました!



グリーンペイント寺沢です


北区太平住宅の続きになります。
外した手摺は倉庫で塗装します
復旧した手摺を倉庫に運び木材用防腐塗料を塗装準備します。

お客様との事前打ち合わせでは、数パターンの施工方法を説明させて頂きました。

① 現在の木製手摺を活かし、最小限のコストで現状復旧する方法。

② 木製品は維持コストが高くなるのでアルミ製手摺に交換する方法。

③ 木製手摺は撤去して、手摺なし、屋上防水のみとする方法。

③は家族の憩いの場として使えなくなるので却下、②は①に対して3倍位の

コストが発生するので却下、木のぬくもりが好きで作ったものなので

①を選択、最小限のコストで最大限の改修効果を発揮する施工を、と

ご依頼いただきました。
各所取り外し
腐食木部を外す為に、各所パーツを取り外します。
既存ビスは腐食が進んでいます
既存のビスは全体的にさびが進行しています。
腐食が進みちぎれてしまいました
ひどいものは腐食が進み、途中から折れてしまう物もありました。
加工用に外した個所も塗装しておきます
木材パーツの取り付け面は、後々塗装できなくなるので先に塗装しておきます。
取付け面はあらかじめ塗装しておきます
交換するパーツも取り付け面は先に塗装しておきます。
手摺を組み立てていきます
木製品は経年によるゆがみや伸縮などの影響で、取り外していくと

元通りに復旧できなくなることもあり、取り外し箇所は極力少なくしたく

その為、一つのパーツが最大で200㎏近いものもあり

運搬、降ろし、引き上げ等、腕がちぎれるのではないか?という

大変な作業となりました。
寸法を取り、穴をあけます
アンカーボルトの位置に合わせて土台となる木材に穴をあけます。

この土台木は最も腐りやすい部位になるので

防腐塗料を3回塗りしてあります。
空けた穴も塗装します
穴をあけたり加工すると、その箇所は防腐処理されていない木材になり

腐食スピードが防腐処理箇所と比較して何倍も速くなるので

組み立て時に防腐塗料をしみこませます。
ビス穴も同様に処理します
木材固定用のビス穴も同様に補修塗します。
組み立て作業
組み立て作業を進めていきます。

古くなっている木なので、角部の突合せ箇所の調整や

溝を埋め戻しているので、アンカーボルトの固定位置等気を使います。
アンカーボルトに固定します
大きいワッシャーに交換
既存のアンカーボルトワッシャーは小さく、ぐらつきが大きかったので

今回はぐらつき軽減の為にワッシャーサイズを大きくしました。
ボルト隠し用の木を加工します
続いてボルト隠し兼、補強用の木材パーツを加工します。
寸法通り掘る
のみを使った経験が少なく新鮮な作業です。
掘り込み箇所も塗装
掘り込み箇所もしっかり防腐塗料をしみこませます。
固定用ビス穴
浸水で腐食しやすい箇所です
天場3回目塗装
浸み込ませるイメージで塗装します
木材用防腐防虫塗料は元々、含浸性能は高いのですが

さらに、作業では浸み込ませる感覚を持って塗装することにより

より木材保護効果を高めることができます。
手摺復旧完了です
復旧完了、やはり角の突合せや、手摺高さがくるっていて

スペーサーを入れたり、出張っているところを削ったりする

加工が必要になりました。
溝を埋めたことにより腐食が軽減されます
今回の施工で最も肝心な箇所になる、土台木の収まりはこんな感じになりました。

既存の収まりは20~30mm位、掘りこまれた溝の中に土台木が

収まっていて、雨上がりにはそこに水が溜まり、水の中に木材が浸っている

状態でした。

それと比較して、今回の施工ではフラットな防水層の上に設置してあるので

乾燥性も改善されて、かつ土台木は防腐剤塗料3回塗り仕上です。

前回よりも大幅に耐久性が高い仕上げになっています。
怪しい箇所
お客様より、まだ車庫内天井に水で湿ったような跡があるとのことで

端末シーリングと防水層が形成されている状態での浸水です。
建物との取り合いに隙間がたくさんあります
建物と車庫の取り合いが非常に怪しい。

本来であれば構造的にあり得ない話なのですが、もしかしたらと

確認してみると疑いが確信に変わりました。
この隙間から入った水はどこに?
太平住宅は築年数35年以上前であることから、現在外壁に施工されてある

サイディングはモルタル壁の上に施工された物のはずです。

であれば、サイディングの下にはモルタル壁があり、通常は内部で通り抜け

でもしない限り、建物と車庫を繋ぎ合わせて施工するメリットはないので

分離したものと考えますが、どう考えてもこの取り合いは怪しすぎます。

車庫に接する壁面の端末シーリングを急遽施工することになり

結果、車庫の漏水は完全に止まりました。

外壁サイディング施工するときに構造はしっかり見えていたと思います。

端末シーリングを怠った影響で10年近く漏水が続くことになったようです。

防水も完了
防水トップコートを塗り防水面も仕上がりました。
全ての施工が完了しました
施工完了です。

この度はグリーンペイントに再度工事ご発注いただき

誠にありがとうございました!




このページのトップヘ