グリーンペイント寺沢です


忘れがたい9月6日

まさか北海道であれほどの災害が起きるとは思っていませんでした。


グリーンペイントでは9月4日夜から、5日早朝にかけて予報されていた

勢力の強い大型台風に向けて、足場メッシュシートをしまったり

足場の補強と連結箇所の確認をとり、台風に備えていました。
9月5日の大型台風前
その日の夜は、予報通りの暴風で、有事の際に備えての室内待機でしたが

あまりに風の音が凄くて、ほとんど眠ることも出来ませんでした。


一晩明けて出勤すると、道路横の街路樹が各所でなぎ倒され

地区によっては信号の電源が落ちていたり、断水など

かなりの被害をもたらした台風でしたが、過ぎ去ったものなので

5日は気を取り直して、住宅塗替え用の足場を仮設しました。
地震前日の夕方には虹が出ていた
帰りごろには虹が出て、天気がまだ不安定な状態を考えながら帰宅。

「今日はゆっくり眠れそうだな」と思って寝床に着いたのですが

明くる日6日の早朝、AM3:00突然の揺れに目が覚め

アクアリウム水槽の水が、バシャバシャと床にこぼれる音に愕然としました。。。

大きな揺れだったが、当初はそれほど影響が大きくないと思っていたのですが

停電と断水が続き、ようやく事の重大さに気が付き始めました。


朝から札幌の町はパニック状態、信号機が停電している状態で

足場仮設中の2軒のお客様邸へ向かいました。

足場に登り、各所を点検してお客様に報告し、今朝の地震の話などをして

これからどうするかと、倉庫に戻りました。

何だろう?なんか違和感があるぞ?
倉庫側壁が飛び出している!?
そ、倉庫の向かって左側壁がと、飛び出しているッ!!
倉庫内には足場がびっしり
中を確認すると、いつものように壁側に向かって足場が沢山立てかけてあります。

立てかけてある?・・・まさかの立てかけ足場の荷重で壁が飛び出した!?
汗だくになり足場を移動すると!
確認の為足場を移動します。と言っても地震当日はみんなの安全確保もあり

急遽休みにしていたので、私一人で足場の移動。。。

炎天下の蒸し暑い倉庫内で2時間以上かかりました( ゚Д゚)
壁がずれているのか!?
足場を移動してみると、やはり足場の重みで外壁がずれ動いたようです。

一人ではどうにもならないと判断し、明日からのみんなの出勤に合わせて考えます。
外から押してみたが動かない・・・
次の日、皆と合流してまずは安易に力技、押してみます・・・

まるで動きません。。。途方に暮れます。。。

何が良いか?ずれてしまった壁を戻す方法?得意のググりで出てくるのか?^^;

建物の周りをグルグル徘徊し、ブツブツ独り言を言っている最中にひらめきました!!
こんな感じを思いついた!
こんなことって起きるのか?この壁ずれの構造的原因は

基礎と躯体柱がつながっていない構造?基礎部は柱下に埋め込まれた

ブロックのみで、その上に柱が固定されず乗っかっているだけ!?

そんないい加減な工法あるのか?とも思いましたが事実です・・・

ならば車用のジャッキで上がるんじゃないのか?柱
下には塗料缶を敷き、上に当て板
ジャッキが土に埋まるので下に塗料缶を潰した板を入れて

当て板でゆっくり上げてみると。。。オオォ~~上がったΣ(゚Д゚)
少し上げて押す、オッスッ!^^;
隙間からジャッキが見える
上げて、押す、上げて、押すを繰返し、無事復旧!!
せ、成功だ!!
復旧後に考察します・・・まさか地震が来るとは思ってもいなかったが

よく観察すると、建物柱に直接荷重がかかる形になっています。
ついでなので補強計画中
足場置き場の単管棚は両側面と上面だけが固定されていて

壁側には連結されていないので、壁面にも単管を廻して
壁面は単管補強
足場置き場の単管を全て連結することでひとつの大きな塊にして

さらに天井梁の頑丈なH鋼にストッパーすることで、同様の事が起きても

大丈夫なようにガッチリ補強しました。
天井梁H鋼に当てて
この字型で全体固定した
外壁も元に戻り事なきを得たのですが、倉庫の震災に対する

脆弱性も見えたので、今後耐震補強も必要になると思われ

構想を練っているしだいです。
焦りましたが補修完了!
今回の地震では、ブラックアウトという大規模停電も同時に発生して

テレビの地震情報も見れず、スマホやパソコンからの情報も遮断され

電話も出来ず、唯一の確実な情報はラジヲだけとなりました。

日本各地で発生する地震被害を見ていても、実際にはどのような

状態になるのかが分かりませんでしたが、比較的被害の少なかった

札幌市北区周辺でもこのようなパニックになる事。

「自分のところは大丈夫」と思わず、常に備えを意識することの

重要性を知りました。
不安になる赤色。。。