グリーンペイント寺沢です


厚別東住宅施工の続きです。
水性オリンピックマキシマムソリッドタイプ
下地処理が終わりようやく塗装が始まります。

既存塗装膜に溶剤型オリンピックステインの造膜タイプが使われていることから

その上に塗る塗料の選定に悩みました。
カラーによって缶のラベルが違う?
木部塗料を取り扱う各塗料メーカーに現状を説明すると

溶剤型オリンピックステインの上に塗装することは出来ない+保証しないという返答

他社製品なので当然そのように言われるのですが、特に溶剤型のオリンピックステイン

というのが厄介なようで、木部用水性塗料が既存塗装膜であれば

それほどシビヤに他社メーカーもはねのけてこなかったような印象を持ちました。

そんな難航した塗料選択の中で唯一!

溶剤型オリンピックステインの上に塗装出来ます!とホームページ上で公表していたのが

水性オリンピックステインマキシマムソリッドでした。
剥離した部分をタッチアップします
メーカーへの直接問い合わせで確認がとれました。
※溶剤型オリンピックステインへ適合しない塗料の剥離は過去に何度も
見ているだけに恐ろしい|д゚)

まずは既存塗膜が剥がれて木部が露出している所へのタッチアップ塗装。

これには2つの目的があり、1つは塗装膜厚の確保、マキシマムは2回塗り仕上げ

ですが既存塗装があるところとの仕上げ質感が変わるのを防ぐ目的
タッチアップ後には木のけばが立つ
もう一つは、木材のけば立ちを誘発することです。

高圧水洗浄後の酷いけば立ちは1回目の研磨で落としましたが

落ち切らず研磨によって潰れていたけばが塗料の乾燥と同時に起き上がります。
けばを再度研磨するとフラットになります
その起き上がったけばを2回目の下地処理研磨で落としてやると

その後は何度塗っても、もうけばは立つことが無くなります。
タッチアップ1回目の木の表層
2回目研磨後には研磨の粉が沢山ついているのでこの粉は清掃します。
窓枠には構造上の沢山の隙間がある
スウェーデンハウスの外装木部は取り外しが前提のもとに設計されているのでは?

などと思えてしまうような取り付け方や、隙間が存在しています。

上の写真なども厚み2.5cm位の板が窓枠木部に被せるように取り付けられていて

その隙間が大きくなっているようです。
埋めて良い隙間は全て埋めて防水性を高める
隙間の小さい所や、大きいところがあるところから木材伸縮率などを計算して

設計的に作られた隙間ではないように見えます。

スウェーデンハウスの工事事例で、この厚み2.5cm位の板を経年劣化から

交換する工事もあるようでメーカーとしては木材が腐ったら交換なのでしょうか?

塗装工事においてはこのような隙間は木材の表層を塗装して防水性能を上げても

隙間から入った水が塗装されていない木材裏側から浸水すると、まるで意味の無い

塗装工事になってしまうので埋めても支障のない隙間はシーリングで埋めます。
木と外壁の隙間も大きく開いている
同じことなのですが外壁サイディングと木材の取り合いにも同じような隙間が空いていて
この隙間から木の裏側へ浸水している
この隙間から間違いなく木材裏側へ水が染み込んでいる訳で
木材裏側からの腐食
長期間このような状態が続くと上の写真のような木材の腐食が進行します。
この隙間も塞いでおきます
塗装前にこのような隙間は全て埋めておきます。

厚別東住宅は築年数20年前後で新築時は設計上やむを得ませんが

築10年目あたりで行われた塗替え工事での施工内容により

築20年目の劣化状態が大きく変わります、今回の築20年目の塗替えで

このような隙間を埋めずに塗装した場合、確実に築30年目の塗替えでは

高額な外装木部の交換工事が必要になると思われます。
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