グリーンペイント寺沢です


11月中旬は石狩市住宅の施工が始まりました。
石狩市住宅
11月中旬は、雪がちらほら降り始める時期になりますが

天候、気温的にも札幌近郊では塗装工事ができるギリギリのラインです。

石狩市住宅は複層ガラス内部に結露が発生している為、ガラス交換工事

と塗装工事をセットで行います。
複層ガラス内部の結露
ガラス下部に結露が多い
樹脂サッシに使われている複層ガラスは、ガラスを何層か組み合わせ

その空間に不活性ガスを入れて遮熱効果を高めているガラスですが

この複層ガラスにも耐用年数というものが設定されていて

その耐用年数を過ぎるとガス層に空気が入り込み、結露や

ひどい場合は結露水分が凍結して、ガラスの破損なんてこともあります。
新しい窓ガラス
今回は樹脂サッシはそのままで、ガラスのみの交換工事です。
複層ガラス
複層ガラスの端部
複層ガラスの端部はこんな感じで処理されていて

このシール層が断裂してガス層に空気が混入してしまうようです。
LOWーE遮熱ガラス
オレンジ色っぽく見えるのはLOWーEガラスという断熱、遮音性を

高めたガラスで、現在の新築住宅で多く使われている複層ガラスです。
窓廻はシリコンオイルで汚れています
緑苑台住宅は、外壁が金属サイディングで各所にシリコンシーリングが

多用されています。

その為、樹脂サッシなどにもシリコンオイルと汚れが混ざったものが

こびりついています。
溶剤でふき取ると
シリコンオイルによる汚染跡は溶剤でふき取ると簡単に落とせます。
綺麗になります
溶解力の弱い弱溶剤を使用しても、シリコンシーリングの端部が

浮き上がりウネウネと波打っています。

シリコンシーリングがクリヤー色だから目立たないことをいいことに

薄く塗り広げて施工したのが原因で、弱い溶剤でも端部が浮き上がります。
各所にシリコン汚染が出ています
シリコンシーリングは塗料が剥がれる欠陥と、シーリング本体から滲み出す

オイルによる汚染もひどく、伸縮性も低いので動きのある所では

すぐ断裂します。

ガラス、室内水廻り以外に使用してはいけません、という使用制限を

メーカーに作ってもらいたいと思うほどです。
ステンレスに発生したサビ
けっこうサビてます
ステンレス製の換気口に発生したサビです。

このタイプの換気口単価から、サビやすいステンレスを使用していると思われ、

私が少年期に通っていた、地元の屋外プール手摺に使用されていたステンレスは

40年近く経過してもピカピカでした。

ステンレスは鉄にクロムを混ぜた合金で、クロム含有量が増えるとサビにくくなる

ようなものだったと記憶しています。

私の父親が金属加工の仕事をしていて、「含有率の高いステンレスは金属加工が

難しくなる」ということを言っていたので、換気口のような複雑な形状には

クロム含有量が高くないステンレスを使用しているのかもしれません。

シリコンシーリング処理
結果、このような建築物に付属する比較的複雑な形状のステンレス製品は

数十年経過するとサビが発生しやすくなることから塗装剥離を防止できる

プライマーを塗り塗装仕上げすることが望ましいと思います。
下塗り黒色さび止め塗装
下塗り、黒色さび止め塗装です。

仕上げ外壁色が濃色なので黒色を使用します。
中塗り後の上塗り
中塗り後の上塗り塗装になります。

中塗りも、上塗りも同じ濃色グレー系の色ですが

上塗りには黄色や赤色がより多く入っていて、同じグレーと言っても

ずいぶんイメージが変わるものですね。
古い樹脂サッシは丁番がだめになる
樹脂サッシの樹脂部もチョーキングしたり、表層からの劣化は進みますが

樹脂本体がボロボロになっているものは見たことがないので

30年以上の耐用性があると思います。

しかし、樹脂サッシの出初め、25年位前に製造されたサッシでは

押し開きタイプの開口部に使われている丁番が鉄製という問題があり
かなりサビが進行しています
このパーツは交換用部品がないそうで、このままサビが進行すると

最悪ちぎれ落ちることがあるようです。
外壁塗装後に窓ガラスを養生します
樹脂サッシを塗装します。

樹脂自体が塗料との相性がそれほど良くない建材なので

目荒らし研磨と密着用プライマー塗装は必須です。
玄関サッシも同様に養生します
玄関フードのアルミサッシも黒色がこすけていたので

同じ工程で塗装します。
樹脂サッシ塗装完了
外壁色に合わせて黒色サッシに塗装します。
施工完了です
足場解体作業です。


作業期間中に積もるほどの雪が降ったりしましたが

何とか安全圏内に工事を終わらせることが出来て

ほっと一安心です。
イメージがかなり変わりました